喜多川歌麿画「花扇」
絵師 | : | 喜多川歌麿 |
名称 | : | 当時全盛似顔揃
(とうじぜんせいにがおぞろえ) 扇屋内 花扇 よしの たつた |
時代 | : | 寛政6年(1794)頃 |
形状 | : | 大判錦絵 |
版元 | : | 若狭屋与一 |
※こちらは常設しておりません。
花扇(はなおうぎ)は、吉原遊廓の遊女屋、扇屋の高級遊女の源氏名です。この名は代々襲名されていますが、この絵をはじめ、歌麿の描く花扇は、大部分が四代目です。四代目の花扇は、書をよくし、酒を好んだと伝えられていますが、寛政6年に客と駆け落ちしてしまいました。すぐに連れ戻されますが、駆け落ち直後に出されたと思われるこの絵の後摺りでは、名を出すことを避けてか、花扇の名が「花」とされています。
喜多川歌麿は、天明・寛政期(1781〜1801)の浮世絵の黄金時代を代表する絵師で、美人画のシリーズものの名作が多数あります。この「当時全盛似顔揃」シリーズは、「当時全盛美人揃」と改題されたものを合わせ、10作品が知られています。