たばこのできるまで
植物としてのタバコが、やすらぎを提供する嗜好品(しこうひん)として人々の手もとに届くまでには、長い時間と多くの工程を経ています。良質な原料葉たばこの確保、微妙な味をかもし出すブレンド、高性能の機械を使っての製造と、どれをとっても品質の高い製品を作るために欠かせない大切な作業です。
たばこは、日本独特の細刻み(ほそきざみ)たばこから、葉巻、パイプ、嗅ぎたばこなど、種類によって作り方もさまざまです。ここでは、現在最も多くの人々に親しまれているフィルター付紙巻たばこを例に種子から製品になるまでの過程を紹介します。
◆たばこの耕作
たばこの味や香りは、原料である葉たばこの品質によって大きく左右されます。深い味わいと豊かな香りのたばこをつくるには、質の良い原料葉たばこの確保が欠かせません。現在、わが国で栽培されている葉たばこは、在来(ざいらい)葉・黄色(おうしょく)葉・バーレー葉に大別できます。この3種類は、それぞれ独特な味と香りをもち、また、同品種でも産地や、葉の位置によって、風味が異なります。
ここでは、黄色葉の栽培を例にその過程を紹介します。
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◆たばこの製造
現在の日本のたばこ製造技術は、世界のトップレベルにあり、高速化、高能率化が進んでいます。たばこの葉を葉脈(中骨)と葉肉に分け、ケースに詰めて、まろやかな味と香りを出すために熟成させます。これを数十種類組み合わせて、銘柄ごとに独特の味を出し、刻んで巻き、包装します。
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