渋谷・公園通り たばこと塩の博物館物語 〜35年の感謝をこめて〜
本展覧会では、事前に皆さまから「私の見たい資料」を募集いたしました。アンケート回答の総数は436票にも及び、皆さまからたくさんの声が寄せられました。ご応募をありがとうございました。
渋谷での最後の展覧会は、このアンケート結果に基づいた作品も会場にちりばめて展示し、当館からお伝えしたいことに皆さまの声も織り交ぜ、心を込めてお贈りします。ここでは、皆さまの声の一部をご紹介。ほかにどのような意見が寄せられたのかは、展示室でご確認ください。
大蔵省専売局が収集を始めて以来、当館の中核をなしている資料の一つです。当館では、喫煙風俗や喫煙具などを描いたものや塩づくりの風景を描いたものを収蔵しています。開館以来、浮世絵や絵画をテーマにした展覧会も多数開催してきました。
コレクションギャラリー ≫ 浮世絵
根付は、たばこ入れや印籠などを紐で帯から吊るして持ち歩くために用いた留め具でした。服装が洋風化され、実用性はなくなっていきましたが、現在でも美術作品として評価が高く、いわゆる「現代根付」も制作されています。ただし、当館が所蔵している根付は、たばこ入れに付属した「古根付」です。(古根付とは江戸から昭和初期に制作されたものです。)
明治から戦前にかけて、ミニチュア作品を制作していた小林礫斎(れきさい)の展覧会。平成2年(1992)に「小林礫斎の世界 ㎜単位の繊巧美術」展を開催して以来、合計で4回展覧会を開催しました。その都度、さまざまな資料情報の提供があり、購入・寄贈などによって資料を収集し、現在では関連資料を合わせて800点を超えています。
現代美術の世界において新しい視点から制作されている「現代根付」に焦点をおき、根付をこよなく愛された高円宮憲仁親王殿下のコレクションを中心に、国内外の作品約450点を展示した展覧会です。根付に関しては平成5年(1995)にも「根付 〜手のひらの中の芸術〜」を開催していますが、こちらも人気でした。
「絵」を判じて(=解く・推理する)答えを導き出す「目で見るなぞなぞ」を「判じ絵」「判じ物」といいます。当館では、平成9年(1999)にも同じテーマで展覧会を実施しました。この展覧会をきっかけに、出版物やテレビなどでも作品が取り上げられる機会が増加し、判じ絵の認知度も上がったようです。2回目となったこの展覧会では、前回の成果をもとに、新たな作品を多く加えて、より一層楽しんでいただけるように企画しました。