東洲斎写楽画「肴屋五郎兵衛」
絵師 | : | 東洲斎写楽 |
名称 | : | 敵討乗合噺 (かたきうちのりあいばなし) 四代目松本幸四郎の肴屋五郎兵衛 |
時代 | : | 寛政6年(1794)頃 |
形状 | : | 大判錦絵 |
版元 | : | 蔦屋重三郎 |
※こちらは常設しておりません。
四代目の松本幸四郎を描いた作品です。ここでの幸四郎は、信夫・宮城野の姉妹に、その敵である志賀大七を知らせるという、地味ですが重みのある肴屋五郎兵衛を演じています。
絵師の東洲斎写楽は、寛政6年(1794)5月から翌7年(1795)1月のわずか9カ月の間に、150点近い作品を残しました。その経歴は不明な部分が多く、画風も浮世絵の諸派と比べ、かなり独特です。作品の版元は、当時罰せられ、財産を没収されたばかりの蔦屋重三郎に限られています。多くの謎がありますが、現在でも世界的に著名で、人気のある浮世絵師です。
この作品は写楽独特のデフォルメが控えめですが、そのためにかえって、役柄の渋味を引き立たせています。